乳がん検診の問題点

乳がん検診については、昨年新聞紙上でもずいぶん取り上げられ話題になりましたが、これまで行なわれてきた視触診だけでは不十分なことから、厚生労働省は今年度から市町村が実施する40歳以上の乳がん検診にマンモグラフィーを全面導入することを決定しました。
しかし、マンモグラフィーの機器は数千万もすることから台数も少なく、世田谷区では民間の医療機関と保健センターに11台あるだけで、不足しているのが現状です。これは世田谷区だけの問題ではなく、他の自治体も同様に対応できない所が多くあるようです。
先日5月7日の朝日新聞では、「乳がん検診現場混乱」という見出しで、乳がん検診の問題点が取り上げられ、世田谷区のことが書かれていましたが、この事を担当課長に聞いてみると、「23区の中でもやはり対応できない区があり、逆に世田谷区にある大きな病院に協力要請をお願いしてもよいか」という問い合わせまできているそうです。
世田谷区では、乳がん検診を平成16年度の予算の重点項目に位置づけ、10月からマンモグラフィーと視触診を併用した検診が行えるよう準備を整えていく予定ですが、年間13、000人ぐらいの人が受診している乳がん検診に十分な対応をしていくためにも、国からの補助金などの整備が必要ではないかと思います。