福祉先進地と呼ばれた秋田県鷹巣町で起きた事

2004年9月24日 10時44分 | カテゴリー: 活動報告

在宅ケアを支える診療所・市民全国ネットワークの千葉大会に参加して

千葉大会で講演する岩川 徹・前鷹巣町長→

9月19日、20日の両日NPO在宅ケアを支える診療所・市民全国ネットワークの千葉大会が幕張メッセで行なわれました。
来年の介護保険改正を前に、地域の中の福祉、保健、医療などの機関が連携して、これからの地域ケアを充実していくことが求められています。そこで、今回は「地域で育てようわれらの在宅ケア」というタイトルで、包括的地域ケアシステムについて、この2日間、議論されました。
開会式には地元千葉県の堂本知事が挨拶し、この春策定された「千葉県社会福祉支援計画」について紹介。これは子ども、障害者、高齢者等の対象者を横断的に捉えた施策展開になっていて、プロジエクト・ブレーメンとも呼ばれています。(グリム童話のブレーメンの音楽隊からヒントを得たものです)
この千葉方式に、今後注目していきたいと思います。

分科会では、2日間にわたり専門医療についての指導や、診療所や介護従事者の報告などありましたが、私が一番印象に残ったのは、前鷹巣町長の岩川さんの講演でした。

岩川・前町長は、デンマークが誇る高齢者福祉政策と、それを支えている、民主的な手続きで合意形成を図りながら政策を進めようとする国民の考え方を、鷹巣町でも進めようとしてきました。そして、住民の自由意志に基づく「福祉のワーキンググループ」を提案、在宅複合施設「ケアタウンたかのす」などをつくり、「高齢者安心条例」を制定。鷹巣町は福祉先進自治体として有名になりました。
ところが、岩川さんは、町長4期目に挑戦したところを、合併推進、身の丈福祉を訴えた対立候補によって4選を阻止されてしまったのです。
そして、首長が変わったことによって、鷹巣町の福祉は後退しはじめています。

岩川・前町長は、講演の最後にこうしめくくりました。
「改革の名において、民営化などが進められているが、生産性や効率性のみを求め市場原理のみ追求すれば、勝ち組、負け組をつくるだけ。価値観がお金にあって人にはない。国が大変だから自治体は合併し、まとめようとする。しかし、真に大切なのはそこに住む人の生活であり、人間に価値をおいて市町村で完結していかなければならない」
とても印象的な言葉で、心に残りました。