心のバリアを乗り越えて

ノーマライゼーションという言葉はデンマークの行政職員から生まれた言葉。
「障害があっても一個の人格を持ち、障害ない人間と何ら変わらない。可能な限り同じ条件の下におかれるべきである。人としての権利が実現するような社会の状態をつくりだしていかなければならない」という考えを打ち出し、このノーマライゼーションの考えはあらゆる福祉対策の原点になっています。
世田谷では、平成7年に「せたがやノーマライゼーションプラン」を策定し障害者施策を進めてきています。また国や東京都では、特別支援教育についての方針を打ち出し、障害のある児童・生徒ひとりひとりの教育的ニーズに応じて適切な支援を行なうことを考えています。これを受けて世田谷でも検討委員会から中間報告がだされ、今年の7月には最終報告がとりまとめられる予定です。
障がいがあっても、乳幼児期から成人期まで一貫した地域生活が送れるためには、教育、福祉、保健など行政の各関係機関が縦割りではなく横に連携して、サービス体制をつくっていく事が必要です。

先日、玉川地域に知的障害者のための「奥沢福祉園」が誕生しました。
ここは、18歳以上の知的障害者の通所更生施設でディサービスも行なわれています。この施設の建設にあたっては、地元住民から反対運動もなく地域の人達と一緒になって取組んできているのは、素晴らしいと思いました。

「せたがやノーマライゼーションプラン」は、あらゆる人に理解されてこそ、障害者の自立や社会参加ができるような生きた計画になってくるのだと考えます。