「バイオディーゼル燃料の利用促進」

滋賀県の視察報告

8月の中旬、区議団と一緒に京都市、滋賀県を視察しました。今回の視察のメインテーマは、「環境」特に滋賀県は、1970年〜80年代にかけて琵琶湖を守るため粉石けんを使用するという「せっけん運動」の取組みは全国からも注目されました。琵琶湖条例が制定され、その後無リン合成洗剤の登場などにより粉石けんの使用料は徐々に低下し、せっけん運動によって出来た廃食油回収のシステムによって集められた廃食油の行き場がなくなってきてしまいました。そこで新たに考えられたのが、バイオディーゼル燃料です。

廃食油の回収は、ガソリンスタンドや公共施設など滋賀県下それぞれの自治体によって設置されていますが、ヤマト運輸など民間の協力を得て回収されている所もあります。バイオディーゼル燃料は主に公用車に利用されていますが、民間との協力体制も組まれています。「びわこバス横断エコバス」琵琶湖大橋を横断する路線を中心に導入、バスボディを利用したラッピングを行い多くの人達にPR公告を行っています。また、松下電器産業では従業員の家庭からも廃食油を回収し、トラックなどにバイオディーゼル燃料を使用しています。

バイオディーゼル燃料は、カーボン・ニュートラルという特性から地球温暖化対策に有効な手段とされています。しかし、自動車燃料として利用する場合、軽油と比べてゴム、樹脂を膨張、劣化させるおそれもあり、課題も多いようです。今年の3月経済産業省ではバイオディーゼル燃料の規格(揮発油の品質の確保等に関する法律施行規則)を出しました。新エネルギー普及に向けての取り組み、様々な課題があったとしても、これだけ環境の問題が深刻になってきていることを考えるとどこの自治体でも予算を重点的につけて取組んでいかなければならない政策だと思います。