「圏央道計画から高尾山の自然を守るために」

圏央道計画は、都心から40〜50キロ圏を環状にめぐる自動車専用道路として、3環状の一番外側になります。1989年都市計画決定され(東京都分22.5キロ)現在は、高尾山周辺の工事が進められています。
しかし、高尾山は、「明治の森高尾国定公園」に指定されており、橋梁、高架構造物、トンネル杭口等の人工構造物が自然公園等の山地景観に与える影響や水環境や生態系に及ぼす影響は大変大きいものではないかと考えられています。
現実に、圏央道八王子南ICから城山ICの間建設中の「城山八王子トンネル」の上を流れる榎窪川の一部流域で、水枯れが発生したことが市民グループや国土交通省の調査で明らかになりました。
そこで、生活者ネットワークの都議、山口さん、原田さん、八王子市議の若尾さん、川村さんとともに市民グループの皆さんの案内で、周辺を歩いて見ました。

まずはじめに見たのは、今年の春「城山八王子トンネル」建設工事で、八王子市南淺川町の上り線掘削現場で、トンネル入り口付近の土砂が高さ約50メートル、幅約50メートルにわたって崩落した現場でした。数ヶ月経過した今は、ブルドーザーで土砂が固められています。その後、沢枯れの発生した「うかい竹亭」付近、工事で岩盤が割れたために伏流水となって地中に流れ込んでいるのではないか。と考えられるそうです。そこで今は、給水装置が設置され川の水の量を確保していました。このように高尾山のいろいろな所に、トンネル工事の影響が見られます。
「トンネルを掘れば山が動く」と言われ、何百年もかかってできた自然や歴史を、工事のため破壊していくことは出来ないはずです。

毎日のように高尾山へ入って環境調査を行っている市民グループとともに、東京都も地下水の調査など環境に対する調査活動をきちんと行っていく必要があると思いました。