東日本大震災子ども支援意見交換会からの報告

先週、衆議院議員会館で、第9回東日本大震災子ども支援意見交換会が開催され、ここには、現地で子どもたちの支援を行っている市民団体や国会議員、文部科学省、厚生労働省、復興庁などの職員が参加し、情報、意見交換を行いました。
震災によって、親を失った孤児は241名(岩手県94名、宮城県126名、福島県21名)、遺児は1483名(岩手県487名、宮城県857名、福島県139名)と発表されています。

孤児と遺児の定義は、厚生労働省では、東日本大震災で両親や一人親が死亡・行方不明となった18歳未満の子どもを「震災孤児」、親など保護者のいずれかが死亡・行方不明となった子どもを「震災遺児」としています。

 震災3年目を迎え、阪神淡路震災後に日本で作られた親族里親の制度を利用している人も、親族の力で育てている人も、子ども自身の悲しみや苦しみは、時間がたつに連れて一層複雑さと深刻度を増しているようです。

親の復興が思うように進んでいない中で、DV被害や児童虐待の件数が増加してきており、児童相談所、養護施設、学校、保育園、児童館など、子どもの生活や支援を横のネットワークで見ていけるような連携が求められています。

 「3月10日まではいい日だったね」 という東日本大震災遺児作文集(あしなが育英会偏)の表紙には、越前高田の一本松の絵とともに、「がんばれ一本松」という小学生の作文が載せられていました。

「 ぼくのお父さん どこにいるのか みえないかな。みえたらおしえて 一本松 おねがいするよ 」

 子どもの声にしっかりと耳を傾け、子どもの状況に寄り添いながら、子ども、おとな、企業、NGO、NPO、市民社会、被災地、被災自治体と中央政府などをつなぐために、国会や被災地での意見交換会を続けている「東日本大震災ネットワーク」の活動を応援していきたいと思います。