「緩和ケアをつないでいくリンクナース」

   ~予算特別委員会の質疑から~

 がん対策推進基本計画では、がんと診断された時からの緩和ケアの推進が重点的に取り組むべき課題と位置づけられました。

がんと告知された患者は、がんや治療に伴う痛みや苦しさなど身体的な苦痛だけではなく、精神的、心理的な苦痛、仕事や経済的な問題など社会的な苦痛も抱えています。こういったがん患者に対しては、適切な緩和ケアを提供していくことが必要であり、患者の個別のニーズを把握し、専門的な緩和ケアとつないでいくことが出来るリンクナースを育成していくことが重要です。

 都立病院では、駒込病院が都道府県がん診療連携拠点病院として認定されており、がん医療に重点的に取り組んでいますが、駒込病院でのリンクナースはどのような役割を担っているのか?

 

(答弁)緩和ケアは、以前は、終末期の患者に対するケアという認識が一般的だったが、現在では、がんと診断された時から切れ目なく、患者の身体的、精神的な苦痛を軽減していくことが重要。駒込病院におけるリンクナースは、緩和ケアに関する病棟の現状や課題の把握、病棟看護師へのアドバイス、医師、看護師、薬剤師などで構成される緩和ケアチームや緩和ケア認定看護師との連携など、緩和ケア充実の一翼を担う。

 リンクナースは、2014年1月に通知された新たながん診療連携病院の指定要件の中で、配置が望ましいとされましたが、駒込病院では、それに先駆けて各病棟に配置しています。