こころに深呼吸

都立松沢病院再スタート

都立松沢病院は130年の歴史がある古い病院ですが、このたび、本館診療所を新しく建設し、再スタートを切ることになり、4月21日記念式典が行われました。「こころに深呼吸」は、本館診療所建築のデザインコンセプト。「松沢の森」をヒントにして創られたもので、病院の中も明るい落ち着いた雰囲気です。
外来診療室の前には、通路から見られないように、内側にソフアーが置かれ、室内は緑をイメージカラーに配色しています。
また、病室の廊下には、「くぼみの空間」が作られ、くつろぎの空間で過ごすこともできるように、患者の視点に立ったスペースも用意されていました。
屋上には、ヘリポートを整備し、大勢の被災者の受け入れを想定して、各所に医療ガスや非常用電源を設置しています。

松沢病院は、急性期精神科医療を中心に、精神科救急医療、精神科身体合併症医療、薬物依存等の専門医療を担っています。その中でも精神科身体合併症医療に対応していくためには、内科だけではなく、外科、整形外科など、総合的に見られる医師の確保が必要になります。今後、精神科医療の新しい課題にもチャレンジしていくことになります。

高齢化とともに、認知症の高齢者も増えてきました。東京都認知症医療センターとしての役割を担い、地域関係機関との連携による専門的な医療を提供することや、若者の特性に配慮した専門病棟を設置し、青年期患者の早期支援・早期治療を推進することも大切な役割です。
東京都における精神化医療の拠点として、今後の取り組みに期待していきたいと思います。