「震災3年の子どもたちの現状と支援について」
~「東日本大震災の子ども支援意見交換会」第11回報告~
東日本大震災から4年目をむかえました。これまで被災地の子ども達へ学習支援など進められてきましたが、まだまだ厳しい状況であり、今後も継続した支援が求められています。東洋大学の森田明美教授を中心に、東日本大震災子ども支援ネットワークは、批准20周年をむかえた「子どもの権利条約」の趣旨や理念を踏まえ、被災地域の子どもたちや子育て支援にかかわる大人たちの発言を丁寧に聴き取り、その思いや声を国会、議会、政府、行政、市民社会などにつなぐ取組みをしてきました。今回は、11回目となります。
今回の報告は、被災地の学校、地域で学習支援を行っている職員やNPOなどから現状についてありましたが、震災後3年間適切なケアを受けることが出来なかった子どもは、自身が体験したことや感じたこと、考えたことを聴いてもらい、一緒に話すことを体験してこなかったために、震災は過去にならず、むしろつらさが増しています。
学校の学習支援では、先生の加配が行われていますが、1年ごとに交代するケースが多く、数年にわたって子ども達の学習支援が行えるような環境整備が求められています。また、増えている不登校・いじめの問題を公教育・民間教育がともに連携し、課題解決に取り組むことが重要です。
子どもに寄り添い、その場だけの支援ではなく、継続していける教育活動、子どもの地域の居場所づくりなど、今後も支援できるよう都にも働きかけて行ききたいと思います。