「都議会の信頼回復にむけて」

今回の都議会では、セクハラ野次を巡る対応が遅れをとり、議会としての対応が、都民から見て納得できるものではありませでした。

6月24日に開かれた議会運営委員会の理事会では、3つの決議文が示されましたが、本来決議文は全会一致でだすものが一番重みをもち、これだけの事態を引き起こした都議会としての真摯な対応が求められるものです。理事会のメンバーではない生活者ネットワークは、民主党などに働きかけ、「問責決議」にも値する内容を要請。しかし、時間がない中で、調整がつかず、結局3つの案が議会で採決されることになりました。

 都議会生活者ネットワークが、民主党、みんなの党とともに共同提案した決議文は、

「東京都議会平成26年第2回定例会において、女性議員の発言中に「早く結婚したほうがいい」などの不規則発言が発せられた。このような発言は女性に対する重大な人権侵害であり、絶対に許されるものではない。

「早く結婚した方がいい」という発言については、発言があってから5日後、議員が自らの発言であることを認め謝罪した。しかし、同議員はマスコミのインタービューに対し、一度は全面否定しており、都議会の会議規則で「懲罰の動議は事犯があった日から起算して3日以内」とされていることを承知したうえで、懲罰逃れを意図した可能性も否定できない。同時に今回の問題は、この議員の一人の問題で終わらせるべきではない。特に出産に関する不規則発言については、発言者も明らかになっていない。

今回の一連の不規則発言は、海外メディアへの波及をはじめ、東京都議会への信頼を大きく損なう結果を招いた。

よって、東京都議会は、「早く結婚した方がいい」と発言した議員に猛省を求めると共に、他の重大な不規則発言をした議員についても、自ら潔く名乗り出ることを求める。そしてこの事態を重く受け止め、二度とこのような事が起こらないよう信頼回復に向け、努めることを決意するものである。」

 都議会は、25日で閉会になりました。しかし、決議文が採択されただけで、今後の対応については話し合いがされていません。また、複数の人が野次をとばした事についても、議場の人達が聞き取れなかったことを理由に、調査委員会も設置されませんでした。

都議会生活者ネットワークは、この問題をこれで終わりにするのではなく、今後も他会派や女性議員に働きかけると共に、都議会で決議した内容を実行するようしっかりと取り組んでいきます。