「公社病院におけるがん緩和病棟について」
~ 決算委員会の質疑から~
公社病院は(東部地域病院、多摩南部地域病院、大久保病院、多摩北部病院荏原病院、豊島病院)の6つがあり、がんなどの緩和ケア病棟があるのは、豊島病院、多摩南部地域病院です。
がん入院患者数や割合は、20%を超えており、がんは医療の進歩により早期に発見され、適切な治療を受けることにより完治することが出来る病気になった一方で、緩和ケアを受けながら治療生活を送る患者もいます。
平成27年度の多摩南部地域病院については、延べ入院患者数は、3184人で、前年度と比較して239人増、率にして8.1%の増です。豊島病院については、延べ入院患者数は、6497人で、前年度と比較して11人増、率にして1.7%の増です。どちらの病院も地域からの紹介を積極手に受け入れています。
がんと診断された患者とその家族が、可能な限り質の高い生活を送るためには、身体的症状の緩和だけではなく、精神、心理的な問題への援助が重要です。
公社病院では、医師、看護師、薬剤師、臨床心理士等の多職種で構成した緩和ケアチームを設置しており、主治医からの依頼を受け、緩和ケア病棟だけでなく、一般病棟に入院中の患者にも往診し、主治医とともに患者のケアに当たる活動を実施しているとのこと。
私は、数年前に長野県にある諏訪中央病院を視察し、緩和ケア病棟を見たときその同じ階にあるウッドデッキから見た八ヶ岳の風景が印象に残っています。また、中庭には、バラ園やハーブガーデンがあり、地域ボランティアの人達の活動によって、きれいに手入れがされていました。
病院というと暗いイメージがつきまとうもの、療養する人にとっては、病棟から見る景色などが心の癒しになるものです。
今後、緩和ケア病棟のニーズは益々高まることが予想される中で、引き続き、緩和ケアに関する取組を公社病院で一層充実していくことを質問の最後に要望しました。