「女性学・ジエンダー研究フォーラム」に参加して

国立女性教育会館にて

 8月23日、24日に埼玉県嵐山町にあります国立女性教育会館で平成15年度女性学・ジエンダー研究フォーラムが行なわれました。21世紀の男女平等開発・平和〜私の権利〜というタイトルで、シンポジューム、ワークショップが開かれ、全国から大勢の女性が集まり活発に発言していました。
 私は100以上行なわれるワークショップの中から、久留米市の市民グループが発表します家庭内暴力の問題(DV)の会場を訪れ、話し合いに参加しました。久留米市では、4人に一人が家庭内暴力を受けていることから、どのような実態なのか知るため、久留米市在住、在勤、在学の10代から80代の男女を対象に女性2000人、男性1000人を対象にいろいろな団体や自治会などに協力依頼し、1639人の方から回答をもらいました。(54.6%の回答率)男性からも45,9%に上る回答があったのは意外でした。
その回答を細かく分析しながら、今後のDV被害者の支援に役立てていこうと行政、議会などに働きかけをしています。特にDV被害を受けた女性が自立して生活できる経済的支援や被害女性の子どもに対する支援など、なかなか行政でも出来ない部分に取組んでいるところは、素晴らしいと思います。
 久留米市では、啓発活動のために「ストップ!ザDV」というカードをつくり、市の施設やデパートなどの女性トイレに置いており、これを握り締めて相談窓口に駆け込んでくる被害女性もいるそうです。この活動報告のあった会場では、参加した人達が様々な立場で積極的に意見交換を行い、とても参考になりました。これまで、なかなか表に出てこなかった家庭内暴力の問題ですが、行政や関係団体、NPO市民クループなど力を合わせて支援体制をつくることによって、防止にむけた取り組みもなお一層進んでいくのではないかと思いました。