「いのち輝く在宅ケア」

NPO在宅ケアを支える診療所・市民全国ネットワーク広島大会に参加して

 9月18日、19日広島平和公園内にある国際会議場で第11回広島大会が開かれました。昨年の千葉大会に引き続いて今年も参加しましたが、今回は戦後60年という節目にあたり、平和資料館を訪れる事も出来、もう一度原爆の悲惨さ平和の尊さを考える機会にもなりました。

 2日間にわたるプログラムは「認知症」に焦点をあてた内容が多く、「認知症は治らない」と信じられてきましたが、基礎知識を学び、それを基にケアを実践することにより、多くの事例で周辺症状は解決し、認知症が改善されていく報告には驚かされました。認知症高齢者は現在170万人、要介護者の2人に1人が認知症と言われ、今後増え続けていくと予想されています。
 そのため介護保険の見直しも「認知症高齢者の尊厳」にコンセプトがおかれました。こうした中で認知症ケアのあり方について見直しがされています。
 住み慣れた地域で安心した生活が送れるようにするには、福祉、医療との連携、共通認識をもったチームをつくり、ケアカンファレンスが重要な役割を果たすと報告がありました。
 また、高齢者社会をよくする女性の会理事長の樋口恵子さんや聖路加病院名誉院長の日野原先生の記念講演はユーモアを交えながら楽しいお話を聞くことができました。全国で100歳以上の方は2万5千人を超えている高齢社会の中で最後までいきいき輝いた生活を誰もが送りたいと考えても現状は寝たきりになったり、閉じこもりだったり、いきいきとした生活とは言いがたいです。
 「いのち輝く在宅ケア」を専門家だけではなく、地域の人々で支えていけるようなまちづくりを行っていく必要があると思いました。