認知症は、様々な病気によっておこります。アルツハイマー病や脳血管障害による認知症以外にも、脳腫瘍やビタミン不足などによる身体の病気でおこることもあります。原因となる病気を適切に治療すれば認知症の症状が治る、あるいは軽くなることがあり、認知症の患者全体の約1割が治療可能な認知症といわれています。しかし、徘徊や暴力、介護への抵抗などの症状があると家族もどのように対応してよいのかわからず、大変なストレスから虐待にはしったりすることもあるようです。
そこで、認知症のケアについて理解をしてもらおうと市民グループが講習会を開きました。そこでは、ロールプレイを通して認知症の人との対応の仕方を体験することができ、集まった人達でどのような対応をしたらよいのか。また普段どのような事で悩んでいるのか。参加した人達同士で話合う事が出来てよかったようです。家族の人達が気軽に悩みを相談できる家族会やなじんだ地域の中で、多様な専門職や地域の人達が一緒になって認知症の介護を支えられるようなしくみが求められています。
また、世田谷区では「認知症予防プログラム」にも取組んでおり、その中間まとめが10月には発表されました。旅行、料理、園芸などを行うことにより、加齢による記憶力や注意力の衰えを防ごうとするものですが、それなりの効果が見られました。特に、軽度の認知障害をもつ「認知症予備軍」の人達には、効果が高かったようです。こういった取り組み少しずつ地域に広がっています。