救急車が要請を受けてから現場に到着するまでの平均時間は、東京都内で5〜6分です。たかが5分、しかし、この5分間が傷病者の生命を大きく左右することになり、心臓停止の傷病者を3分間放置しただけで、死亡率は50%となり、5分後にはさらに確立が高くなります。
傷病者を救命するには、①周辺の安全確認をした後、②意識があるかの確認(2〜3回呼びかけ)③意識がない時はまず近くにいる人に声をかけ(誰か来て下さい。誰か救急車を呼んで下さい)協力を求めます。
気道確保を行い10秒以内に呼吸の確認をし、呼吸なしと判断した場合人工呼吸、心臓マッサージ(2対15の割合)様子を見ながら続けます。
AEDについては、平成16年7月1日厚生労働省より、一般市民のAEDの使用について認められました。AEDを用いた救命手当は、傷病者に近づきながら周辺の状況を観察し、意識の確認、意識がない場合はただちに周辺の人に協力をもとめ、119番通報とAEDをもってくるよう依頼します。
AEDがくるまで、気道の確保、呼吸の確認、人工呼吸、心臓マッサージを続けます。到着後、電源をいれ、使用方法については音声に従い行います。
AEDは、8歳未満または体重25キログラム未満の小児には使えません。
現在、区では世田谷区役所やその他の公共施設24ヶ所に設置していますが、空港、ホテル、駅、イベントホールなど大勢の人が集まる所に設置すれば効果的と考えられます。また、子どもの施設、学校、スポーツ施設も広げていくことが必要であり、来年度予算で設置できるよう予算要望の中に盛り込みました。