失われていく屋敷林

世田谷で一番残したいものは

「世田谷で一番残したいものは何ですか?」そう区民に尋ねると多くの人が 国分寺崖線や屋敷林などの緑だと答えます。
 それだけ緑の保全は、世田谷では重要課題であると思います。
ところが、最近ではマンション建設や宅地開発で大きな大木もばっさり切られてしまい、丸裸の更地にされてしまう事があり、世田谷の屋敷林など民間の緑が年々減っていく状況です。
 砧8丁目でも以前から屋敷林を世田谷区に買い取って欲しいと、地域住民の人達の要望が区や区議会にだされていましたが、マンションが建設されることになり、ヒマラヤスギなど大木の保存をめぐって地域住民と業者の対立が続いています。
 
 昨年、練馬区では保護樹林に指定している屋敷林を土地所有者の不動産業者がマンション建設のため伐採しようとしていたため、練馬区は屋敷林の6割を数億円で買い取ることを決定、緑地として整備することになりました。

 都市部における緑地保全の問題は、民間の屋敷林をどのように保全していくかが大きな部分を示しています。世田谷でもトラスト協会がつくられ、緑地協定など結ばれ、保全活動をしていますが、土地を買い取るだけの財源がないのが現状です。
 これからあちこちで、このような問題が発生していく事が予想される中で、この事にどのように取組んでいくのか、首長や区の姿勢が問われています。