「誰もが住みなられた地域で暮らせるために」


昨年の3月19日、群馬県渋川市にある「静養ホームたまゆら」で火災が発生し、10名の犠牲者を出した事は、大きな衝撃を与えました。
犠牲者の多くは、都内で生活保護を受ける生活であったのに、都外の施設(群馬)へ移ってきた要介護高齢者でありました。福祉・医療のサービスを受けながら安定的に暮らせる住居や施設が、いかに不足しているのか。その現状が明らかになり、さらには「たまゆら」が既存の社会福祉関連法に基づかない施設で、防災対策も未整備であったことから、無届施設を金儲けの「貧困ビジネス」だという批判が強まりました。
しかし、何故このような施設が存在するのか。その背景については、あまり議論されていません。超高齢社会を目前にして、増え続ける単身世帯。家族間だけの支え合いや住まい方ではなく、地域全体で支え合えるしくみが必要です。

先週の日曜日、墨田区、台東区で介護などを必要とする生活困難者向けの支援活動を行っているNPO法人「自立支援センターふるさとの会」の佐久間さん、菅沼さんの案内で、「支援付き住宅」を視察しました。
支援付き住宅は、老朽化したアパートを立て直したものや、簡易宿泊施設を借り受けて設置したものなど様々ですが、24時間生活支援を行い、医療や介護などの社会サービスをひとりひとりに合わせたコーディネートを行い、介護や医療サービスは地域の事業者に担ってもらい、住宅の確保と社会資源を活用した社会サービスの提供を行っています。
訪問した「支援付き住宅」では、丁度夕食の準備をしていましたが、清掃や給食サービスは、この住宅でお世話になっていた人が担っており、新たな雇用対策にもなっていました。

誰もが住み慣れた地域で暮らせるようなるために、地域ではどのような取組を進めていったらよいのか。「ふるさとの会」の皆さんを招いて、世田谷で考えていきたいと思っています。
4月2日(金) 午後6:30 経堂「生活クラブ館」地下1階会議室
参加費 500円(軽食付き)にて ネットサロンを開催します。ぜひおいで下さい。