「1.17は忘れない」

都議会総務委員会視察報告から

兵庫県淡路島の北部を震源として発生した最大震度7の都市型直下型大地震は、
一瞬して多くの命を奪い、死者、行方不明者が6400人を超える大惨事となりました。あれから15年を迎えました。
「人と防災未来センター」は、平成14年4月に、兵庫県が設置し、阪神・淡路大震災の経験を語り継ぎ、その教訓を未来に生かすことを通じて、災害文化の形成、地域防災力の向上、防災政策の開発支援を図り、安全・安心な市民協働・減災社会の実現をめざしています。
視察で訪れたときは、中、高校生がたくさん見学に訪れており、施設のボランティアの人達の案内で、熱心に説明を聞いていました。
もうすでに、震災から15年たっていることから、中学生以下は、震災を知らずその割合は、35%になります。そこで、このセンターでは、160人のボランティアが登録し、語り部になり、阪神・淡路大震災の経験と教訓を忘れることのないよう、伝えています。

火災で甚大な被害を出した神戸市長田区では、住民の人達が地区計画と街並み環境によるまちづくりを行っており、まちづくり協議会、河合事務局長の案内でまち歩きをしました。震災後にこの地区を訪れた時には、焼け野原で、残った地域も家が密集していましたが、地区計画や街並みをそろえたことで、街が広がったように見えます。また、駅前には、阪神淡路大震災からの復興シンボルとして、巨大な鉄人28号モニュメントが建っていました。

被災者の復興を進めるためには、生活再建と住宅再建の新たな制度が不可欠ですが、平成17年度9月から兵庫県独自の制度として「兵庫県住宅再建共済制度」フェニックス共済を開始しています。この制度は住宅所有者が任意に加入し、平常時に共済負担金を支払うことで、被災時の住宅再建の際に共済給付金を受け取るしくみですが、加入率は7.6%と低いのが残念。
災害は、忘れた頃にやってくる・・・東京で大きな被害を出さないためにも、日頃からの対応や点検が大切だと思います。