「議会は政策をつくれるのか?」

この週末、議員力検定協会2010「夏」講座を受講しました。
「あらためて日本の議会政治を考える」という題名にひかれて、2日間、市谷にある私学会館に通いました。駅の周辺は、夏休みの夏季講座などに参加している学生達であふれており、遠い昔の学生時代を思い出します。
初日は、前ニセコの町長であった逢坂誠二さんのお話。現在は、内閣総理大臣補佐官をし、「地域主権改革」を担当され、「この改革のめざす方向は、権限や財源を地域にもどすことが目的ではなく、市民に自治させることが目的だ」と話されましたが、北海道の地元にかえると従来のように、「いろいろ言っても地元のことはよろしく」と霞ヶ関に依存したところが残っていると話していました。
2日目は、前三重県知事の北川正恭さん、「マニフェスト」の言葉で有名ですが、マニフェストは、特定の利益団体に公約を誓うのではなく、市民、国民、TAXPAYERに対して、今後の方向性、やり方を示し約束していくものです。これまでの日本の政治は、果実の分配を行っていればよかった。しかし、経済が成熟して分配がなくなった時、どちらの方向をみていくのか、将来のビジョンを示していく必要があり、そのためにマニフェストが使われてきました。

政権交代が実現された今、民主主義を実現するには、地方議会も変わっていかなければなりません。単に行政から出された議案や予算、決算を認定していくだけが議会の役割ではなく、地域の課題をあらいだして、政策の論点、争点を整理し、市民にわかりやすく示していくことが今後の議会に求められています。「地方議会は市民から信頼されていない」そのことを変えていくためには、議員自ら変わらなければ・・・様々な方のお話を伺い、とても刺激になった2日間でした。