主催は、八ッ場あしたの会や1都5県議会議員の会などで、デモ行進を行った後、300人ぐらいの方たちが集まりました。
この会では、管政権の時に設置された有識者会議が、「新しい治水理念を打ち出す会議だったはずだが、ダムの検証の手続きをしただけにすぎない。」と、強く批判する意見があり、民主党がマニフェストに掲げた「治水政策の転換(みどりのダム構想)」はどこへいってしまったのか、会場では、次々に挨拶に立つ民主党の議員にやじがとんでいました。
今後は、新規の社会資本投資は、次第に困難になっていくため、利根川流域の住民の安全を確保する上で、喫緊の治水対策を厳選していかなければならないはずです。緊急性のない八ッ場ダム事業に、河川予算を回すのではなく、喫緊の治水対策である、脆弱な堤防の強化対策やゲリラ豪雨による内水氾濫への対策に、河川予算を集中投資することが、急がれるのではないしょうか。
八ッ場ダムの事業費は、現在の計画では4,600億円です。しかし、今後は地盤が脆弱のため、地滑り対策代替地の安全対策などに、増額されるのではないかと推測されています。関係都県(1都5県)では、これまで3度の計画変更や工期延長に伴い、費用負担も増額になってきました。さらなる増額の負担や工期延長に、都民の理解が得られるとは思えません。
ダム検証のあり方を問う科学者の会からは、「利根川水系河川整備計画の民主的な策定を求める要請」が、市民の会からは、「八ッ場ダム建設再開決定に対する抗議声明」が出されました。
八ッ場ダム本体の工事費の来年度予算案計上には、2つの条件がつけられ、そのひとつに利根川水系河川整備計画の策定と、その目標流量の検証があります。そして、河川整備の策定には、河川法により、流域住民の意見を反映させることが求められています。そのためには、公開で、十分な議論ができる場の設定が必要です!