「未受診妊婦対策の充実を」
都議会の代表質問、一般質問が行われましたが、生活者ネットワークからは、山内れい子議員が一般質問に立ちました。2020年オリンピック・パラリンピック東京大会について、エネルギー政策,未受診妊婦対策、やさしい日本語など取り上げ9分という短い時間でしたが、中身の濃い質問を行ったと思います。
その中から、「未受診妊婦」については、はじめて取り上げたテーマです。
2011年、都は、周産期搬送コーディネーターが119番通報で搬送した事例を調査したところ、約4割もが未受診妊婦であることが明らかになりました。本来なら妊娠した時、自治体窓口に届けをだしさえすれば、母子手帳や妊婦検診のための補助金交付や妊娠、出産、育児等の相談を受けることが出来ます。しかし、そうした情報にたどり着かず、妊婦検診を受けないまま出産に至るケースがあります。
未受診妊婦は、若年で出産望まない妊娠であることが多く、パートナーや家族の支援を受けられずに孤立し、経済的理由などのために未受診になっていることがわかりました。
未受診で出産することは、胎児にとっても母体にとってもリスクが大きいだけでなく、出産後の子育てにも影響が出やすく児童虐待に至るケースもあり、社会問題となっています。
舛添知事は、フィンランドのネウボラを参考にして、妊娠、出産、子育ての切れ目のない支援のしくみをつくっていくと発言しています。今年度から「ゆりかご・とうきょう事業」では、区市町村において、専門職がすべての子育て家庭の状況を妊娠期から把握し、継続した支援を実施していく予定になっています。そうしたしくみを構築するに当たっては、地域において悩みを抱える妊婦を適切な支援につなげられるような視点をもって、取り組んでいってもらいたいと思います。