「ゼロ歳児への虐待が増えている問題」

~決算委員会総括質疑から~

先月、栃木県矢板市で、駅のトイレの前に、生まれて間もない男の赤ちゃんが、遺体で見つかる事件があり、後日、16歳の女子高生が殺人容疑で逮捕されました。逮捕された女子高生が、トイレの中で出産した子どもを置き去りにし、殺害したことがわかりましたが、警察の調べに対して、「妊娠・出産を知られたたくなかった」などと供述しています。

このような事件を起こさないためにも、10代の子ども達に対して、学校現場での取り組みが重要になります。そこで、平成27年度決算特別委員会の総括質疑で取り上げました。

[ 女性の健康のための電話相談ポスターを掲示

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女性の健康のための電話相談ポスターを掲示

 

厚生労働省が行った「子どもの虐待による死亡事例等の検証結果等について」の第12次報告によると、虐待で亡くなった子どもは前年度より増え、そのうちゼロ歳児が6割を超えています。しかも、その半数以上が生後24時間以内に死亡していることがわかりました。

望まない妊娠・計画していない妊娠や10代の妊娠など、母親の妊娠期の問題が背景にある割合が、継続的に高い水準で推移しており、望まない妊娠をした母親がどこにも相談できずに孤立したまま出産し、虐待につながっている状況がうかがえます。

 

福祉保健局では、「妊娠ホットライン」「女性のための健康ホットライン」を開設しており、その事をホームページ、都営地下鉄などの電車内にポスターやステッカーを掲示するなど周知しています。

「女性のための健康ホットライン」は、思春期の性の悩みも相談することができるため、都立高校にも配布しているおり、都教育委員会は、養護教諭やスクールカンセラー等が、生徒の悩みに応じて適切に専門機関と連携する体制を強化するよう答弁しました。今後も教育庁と福祉保健局が連携し、10代の子ども達にも適切な相談や支援が行えるよう要望しました。