「最期まで自分らしく暮らし続ける」一般質問からの報告
日本人の平均寿命が延びている中で、最期まで自分らしく地域の中で暮らし続けることが出来るような医療・福祉・介護などが必要です。2015年度都が行った「高齢者施策に関する都民意識調査」によれば、最期の時を、せめて家庭的な雰囲気で迎えたいと希望している人は、4割いますが、約7割の方が病院で亡くなっています。
最期まで自分らしく暮らし続けるためには、在宅療養に関するしくみについて理解するとともに、日頃から人生の最後について考えておくこと。家族と話あっておくことが必要ではないかと思います。
そのために、都は、都民の看取りに対する理解促進のための普及啓発を行う必要があり、家族で話し合う事の重要性や在宅療養の取り組み等を盛り込んだリーフレットを作成し、都民に配布しています。
昨年の9月、都議会生活者ネットワークは、宮崎県にあるホームホスピス「かあさんの家」を視察するとともに、お話を伺いました。
ここは、古い民家を利用して、施設でもない自宅でもない「もうひとつの居場所」として、医療機関や様々な職種の専門家や地域の人たちに支えられています。都内においても、家庭的な雰囲気の中で、高齢者が安心して暮らせる住まいを住み慣れた地域で根付かせていくことが重要です。
しかし、こうした施設の運営主体は、規模零細で経営基盤や人員体制がぜい弱な中、より良いサービス提供にむけて、身を切りながら日夜努力していると聞いています。
暮らしの場における看取りに対応する小規模施設の支援などについて、都は補助対象とすべき小規模施設の要件などの課題を整理した上で、事業を進めていくことになっています。
昨年、12月には、施設整備費や運営費の補助事業を開始し、来年度は運営費補助の事業規模を拡大することになっています。
このような事業を拡大するこによって、暮らしの場における看取りの支援が進むことを要望していきたいと思います。