「農と食を結ぶ地域づくり」

 ~埼玉県小川町に学ぶ~

 東武東上線池袋駅から急行で1時間埼玉県小川町は、有機農業を中心に地場産業や有機レストランなどと連携した地域づくりで知られるようになりました。小川町は、1300年の歴史を誇る和紙をはじめ、酒造、建具、裏絹などの伝統産業が、古くから栄え、「武蔵の小京都」と呼ばれていました。小川町の南東端に位置する下里地区は、周囲を山に囲まれる農山村地域で、水田は、水稲、麦類、大豆が栽培され、畑では主に自家用野菜が栽培されています。

 

 ここで、1980年代に有機農業で地域を守っていこうと取り組み始めたのが、金子美登さん。農薬を使わないように農薬の空中散布をやめるのに、16年という歳月がかかったそうです。現在は、地域の農家も有機栽培を取り入れ、今や世界の40カ国へと広がっています。

 日本の有機農業のリーダー的存在である「霜里農場」金子美登主宰では、自然エネルギーを取り入れ、太陽電池パネルを設置し、この電気で、農場の畑の水やりや牛の糞を発酵させ、メタンガスをガスや電気として利用しており、循環型農場を実現しています。

この金子さんの有機農業の取り組みは、生産者ともつながり、酒造業者や豆腐店では、有機農業で頑張っている農家を応援しようと農家が元気の出る価格(農産物全量と再生産可能な価格)で買い取り、支援しています。

大河原雅子さんと山内れい子さんも参加

 

 

また、さいたま市のリフォーム会社が、社会貢献として、ここで出来た米を買い取り、希望する社員に給料の一部として配布し、安定供給ができるよう支援しているという話も伺いました。

 

 

  112日「小川町オーガニックフェスタ2014」が開催されます。音楽フェスタと地域のコラボレーションによって、農と食を結ぶ地域づくりが、多くの人に紹介されることを期待したいです。