「本当に必要なのか?!八ッ場ダム計画」

視察報告

9日、10日と1都5県議員でつくる「八ッ場ダム計画を考える会」のメンバーで、現地を視察しました。昨年の定例会で群馬県に建設をしている八ッ場ダムの工期を5年間延長する基本計画の変更について、関連の各自治体6箇所で議決されていますが、生活者ネットワークは反対してきました。
その理由としては、すでに東京は水需要が横ばいであり、これ以上ダム建設を行う必要はなく、投資に対する効果が少なく無駄と思われる事業だからです。

これまでこの事業計画は、たびたび工期延長され、今回は3回目の変更になります。工期の遅れの主な理由は、このダム予定地は浅間山堆積物の土壌であるため、土砂崩れなどを起こす地すべり地帯であることから、代替地造成のための防災ダム建設の遅れです。
現在、国道の付け替え工事やダムの底に沈んでしまう川原湯温泉街などの人達のための代替地の造成が進められていました。
しかし、旅館業者の大半は土地所有者でないため、移転補償金では旅館再建の資金まで得られることができず、旅館業を続けることは難しいと状況です。
例え、旅館を再建したとしても魅力ある現在の吾妻渓谷沿いの風景は失われこれから先の経営の見通しも明るいものではありません。

八ッ場ダム計画は、半世紀以上前に国によって計画されました。地元での激しいダム反対の闘争を経てきた歴史の中で、いまだに本体工事には至っていません。事業費は全国一の4600億円に増額され、6自治体(東京、埼玉、千葉、茨城、栃木、群馬)も負担金があります。
熊本県知事は、川辺川ダム工事の中止を昨日見解として発表しました。今からでも遅くはない八ッ場ダム工事の中止。地域の人達の生活の再建に向けた支援に全力をそそぐべきです。!