福祉・介護サービスの賢いえらびかた

世田谷区保健福祉サービス向上委員会シンポジウム

平成12年4月にスタートした介護保険制度、現在は全国で14万か所を超える介護サービス事業所があり、介護サービスを提供しています。
 しかし、コムスンや他の事業者での不正申請などの事件があり、いったいどこの事業所がきちんとサービスを提供してくれるのか、不安に思われている人も少なくないと思います。また、介護サービスは、適切に利用しないと利用者の生活能力、心身機能がかえって低下することもあり、利用者に介護サービス情報を事前に提供する環境が必要とされてきました。

 そこで、昨年の4月に「介護サービス情報の公表」制度がスタートし、都道府県や指定情報公表センターなどのホームページから介護サービス情報を見ることが出来るようになりました。さらに、東京都が行っている福祉サービス第3者評価は、継続的な福祉サービスの質の向上をめざして、評価結果を事業者の同意を得て、とうきょう福祉ナビゲーシヨン(http//www.fukunavi.or.jp) で公表しています。

 11月9日(金)三軒茶屋のキャロットタワーで行われたシンポジウムでは、現在の介護サービス、保育サービスについて事業者情報利用を賢い選び方が出来るよう、話合いがおこなわれました。
その中で、森田明美先生(世田谷区保健福祉サービス向上委員会委員)から、「多様な保育サービスをどのように選ぶのか」については、「子どもをどのように育てたいのか考え、親の価値あるものを選ぶのではなく、子どもの環境を基準に考え選んでいくことが大切」と言っていました。
また、介護現場では人材確保が課題になっていますが、良いサービスを提供してもらうためには、「サービスの質の向上」「情報公開」を行いながら、利用者が納得した利用料を負担することで、福祉の現場で働く人材確保ができるよう改善していくしくみが求められています。

いずれにしても受身としてのサービス利用ではなく、利用者自身の主体的な選択が出来るような環境整備が必要です。