民主的シチズンシップ教育 ~ オランダの教育から学ぶ ~

4月20日に、オランダ教育・社会研究家のリヒテルズ直子さんを講師にお迎えして、オランダの教育事情や子どもの成育環境を参考にしながら、日本の子どもの育ち支援と教育の課題について考える学習会を開催しました。

 リヒテルズ直子さんのお話の中で一番印象に残ったのが、「民主的シチズンシップ教育」です。
2007年オランダのすべての初等・中等教育の学校で「市民性教育(シチズンシップ教育)」が義務付けられました。

「市民性教育」とは、日本の道徳教育とは違います。子ども自ら自分の意見を表明する力をつけ、他の人の反対意見にひるむことなく信念を貫く人間に育てること。自分だけではなく、価値観の異なる他者を受け入れ、他者と共生し、共に協力して社会の問題に取り組む意欲を育てること。
それは、グロバリゼーションが進む中、ヨーロッパの人々は、日本以上に大きな異文化の衝突を経験してきている中で、共通のルールを生み出すため、自立と共生の態度を子どもたちに練習させる場として、学校という場所は大切になっています。

 

学校が変われば市民が変わる。「産業化の中で歯車のひとつとしての人間を育てる教育ではなく、市民を育てるのが教育だ」と、リヒテルズ直子さんは訴えています。

 

 

「日本の教育は何をめざすのか?」入試競争をやめて、一人ひとりの子どもの力を伸ばしてあげるための方策を考えていく必要があるのではないでしょうか。少しずつでも、東京から教育を変えていきたいと思います。