「子ども達を社会全体で支えるために」

「生活クラブ風の村はぐぐみの杜君津」を田中みち子区議会議員と世田谷生活者ネットワークのメンバーで視察しました。ここの施設は、社会的に養護の必要な子ども達のために、2013年9月に千葉県君津市に開設されました。

  

核家族化や地域コミュニテイの希薄化、失業者の増加や格差社会、そんな社会のひずみの影響を受ける立場の弱い子ども達が、親に虐待等を受けて一緒に暮らすことの出来ずに、児童養護施設に入所してくる子ども達は、後をたたないそうです。

 

児童養護施設「はぐぐみの杜」は、定員40名で、原則2歳から18歳までの親と暮らせない子ども達が生活しており、建物は6つのホームと共有スペースからなり、家庭的な雰囲気を大切にしています。

ホームの中を見せていただきましたが、リビングにはクリスマスの飾りがつけられ、台所やお風呂場など家庭的な雰囲気とふんだんに使われた木材のぬくもりから暖かい感じを受けました。

 

ここの施設長の高橋さんは、元県の職員で自立援助ホームにいた経験をもち、18歳からのアフターケアについてもお話を伺うことが出来ましたが、子ども達は、大切にされる経験の中で自分や他者を大切にしていくことを覚えていくそうです。出来るだけ職員が、身の回りの世話をしてあげることで、親の愛情を受けて育つことが出来ない子ども達をサポートしています。それだけに職員の仕事は大変です。オムツの取替えから家事援助まで、重労働であり、労働環境の整備や地域の支援が欠かせないと伺いました。

 

 

「はぐくみの杜を支える会」は、地域ぐるみの支援体制をつくり、支援活動を進めるためにつくられました。視察した当日もこの施設の中で会議をしていましたが、食事づくりなどを通して、子ども達や職員の人達を支え、ともに活動しているのは、とても心強いです。

すべての子ども達が、大切にされる社会を実現していくために、これからも社会全体で支えることのできる仕組みを提案していきたいと思いました。