ここは、東西2つの施設と、汚泥処理を行うスラッジプラントからなっており、日本最大規模の水再生センターと聞いて驚きました。
処理区域は、大田区の全域、世田谷、品川、目黒区の大部分、渋谷、杉並区の一部です。これは、区部の4分の1を占めており、多摩地域の野川処理区等の下水220,000㎥/日も受け入れています。
処理した水は、東京湾に流すとともに、その一部を砂ろ過し、センター内で、機械の洗浄や冷却、トイレ用水に使用するほかに、大田清掃工場や品川清掃工場にも供給しています。
また、東西2ヶ所に、小水力発電があります。処理水の放流渠(排水路)は、高潮などに備えて海面より高い位置に設置されているため、この放流落差を利用して、水力発電機を3基設置し、年間80kwh(一般家庭 約230世帯分に相当)を発電、温暖化効果ガスを排出しないクリーンなエネルギーとして、注目されています。
3月11日の震災での被害は、建物にはさほどないようですが、放射性物質を含む焼却灰の処理で汚泥処理を行う南部スラッジプラントに、人々の関心が集まっているようです。焼却灰の飛散防止のため、セメントと水を混ぜて処理された泥練灰は、中央防波堤外側埋立処分場に運ばれて処理されています。
なお、東京都下水道局では、放射線物質の影響に関して、南部スラッジプラント敷地境界における空間放射線量を計測し、ホームページ上で公表しています。