乱発される議長不信任決議

都議会第3回定例会は、18日にようやく終わりました。

今議会は、特段争点になる議案もなく、淡々と終わるかに見えましたが、最終日を前に、議長選挙を巡って、水面下の攻防が続き、やっと開かれた議会運営委員会は、本会議当日の午前5時まで調整が難航しました。
結局、自民党から「議長不信任決議」が提出されましたが、その提案理由は、「これまで都議会では、2年で正副議長を交代してきており、その慣例にもとづき、かわるべき。議長のわがままで会期を延長させ、その責任は重い。」というものです。しかし、会期延長や特別委員会の継続調査を、議長ひとりの責任にすることは筋違いです。議長の職務権限は、「議場の秩序を保持し、議事を整理し、議会の事務を統利し、議会を代表する」とされており、現議長には、これに反する重大な瑕疵はありません。

今期2度目となる議長不信任決議、誰もが納得できる理由もなく乱発することは、議会の権威を自らおとしめるものであることを指摘して、生活者ネットワークは、この決議に反対しました。

今回の都民不在の議会の混乱は、議会への信頼を大きく損なうものとなってしまいました。議会はこの先、決算審議、予算審議と重要な場面を迎えますが、信頼回復にむけて、被災地の復興にむけた支援、都市の生活のあり方を根本から見直し、安全なエネルギーへシフト、食の安全確保など、生活課題の解決に、真摯に取り組んでいかなければなりません。