「社会的養護が必要な子ども達への支援」
9月30日、一般質問が行われ、都議会生活者ネットワークを代表して質問に立ち、子どもの貧困対策、社会的養護、廃棄物処理、老朽化マンション問題等取り上げました。
子ども達を取り巻く社会状況は、物質的に豊かになっても地域との関係が希薄になり、孤立し、別の意味で悲惨さが増しています。国の調査によれば、日本の子どもの貧困率は16.7%先進国の中でも厳しく、教育を受けられない子ども達や家庭が崩壊して親の愛情を十分に受けられないで成長してきた子ども達が増加しています。そこで、子どもの貧困撲滅に向けた対策を重要な政策の一つとして位置づけるように知事に求めました。
児童養護施設に入所している児童は、その子の能力にかかわらず18歳という年齢が来ると社会に出て自立していかなければなりません。
生活者ネットワークは、社会的養護については、18歳からの施設退所後のアフターケアに力をいれていくべきと主張してきました。世田谷では、区営住宅を安く提供できるよう住居の支援を行うことになっていますが、まだまだ自立支援への道は非常に厳しい状況です。今後は、区市町村やNPOとの連携、地域の社会資源を活用した支援策を進めていく必要があります。
都は、この4月に社会的養護施設推進計画を策定し、この中で社会的養護に占める家庭的養護の割合を6割とするよう進めていくことになっています。しかし、現実には、里親や養子縁組などはなかなか進まない現状があります。千葉市や三重県など職員が特別養子縁組する場合の育児休業を認めています。しかし、法改正がされない中で、現行制度では給料等の手当てがだせないと行った課題もあり、都にはこうした制度はありません。
都の職員の中には、養育家庭が19家庭、特別養子縁組里親が8家庭と実績があり、さらに職員が取り組みやすくなるよう環境整備を要望しました。
今後、より多くの家庭が、養育家庭に登録できるよう、国に対し、養子縁組里親だけでなく養育家庭についても育児休業を利用できるよう働きかえ、養育家庭への委託を促進していくべきです。