廃棄物埋め立て量が19%増加 ~都議会決算委員会環境局質疑から~
「廃棄物等の埋立処分計画」は、今年の2月に改定されました。
この計画は、平成24年から平成38年度までの15年計画で、都が管理する中央防波堤外側埋立処分場及び新海面処分場における廃棄物、土砂、しゅんせつ土のリサイクル施策など今後15年間の埋立量をとりまとめたものです。
この計画には、昨年の3月の東日本大震災とそれによる原子力発電所の事故に伴う放射能汚染の影響が盛り込まれています。
震災前、浄水場の発生土は99%をリサイクルされていましたが、震災後の放射能汚染によりリサイクルが中断したため、平成22年度の埋立量0.1万tに対し、23年度は8万tに増加しました。
また、下水汚泥焼却灰は、震災前に70%リサイクルしていましたが、こちらも放射能汚染によりリサイクルが中断、平成22年度の4万tに対し、平成23年度は8万トンに増加しました。
一般廃棄物は、電力のひっ迫により灰溶融を一部取りやめ、平成22年度の67万トンから平成23年度は80万t。13万トンも増加し、率にすると19%も増加しています。
昨年11月から受け入れた岩手・宮城県の災害廃棄物は、可燃性廃棄物は清掃工場で焼却し、埋め立てする焼却灰は受入量の10分の1、混合廃棄物は、民間処理施設で10%をリサイクル、50%の可燃物は焼却後その灰を埋め立て、今年度末までの受入予定量13万tに対して、都の埋立処分場で埋め立てる量は3万tです。しかし、環境局は、平成24年、25年度の2年間で8万tとしており、計画に収まる範囲で推移していると答弁しています。
決算委員会で、原発事故による埋立量の増加と災害廃棄物の受入による埋立量の増加を確認し、あらためて原発事故の影響の大きさを感じました。
原子力発電所は、ひとたび事故を起こせば200km以上離れた東京にも放射性物質が降り注ぎ、大気や川や土地だけではなく、私たちが出すごみや下水までも放射能に汚染されてしまいます。
原発に頼らない、持続可能な社会を一日も早く構築できる様これからも進めていきます。